少子化なのに塾への出費は増えている

毎年2月1日、関東の公立小学校の6年生の教室は閑散となるのです。主要な私立中学校の入学試験日がこの日に集中するため、小学校を休む6年生が急増します。

少子化といわれていますが、私立中学校の受験者数は増加傾向にあり首都圏での私立中学受験率は、20%に達しようとしています。

【可処分所得における教育費の割合の推移(勤労者世帯)】
2000年 3.9%
2001年 3.8%
2002年 3.9%
2003年 4.1%
2004年 4.4%

家計からの教育費が増えている一つのきっかけは、2002年から施行された新学習指導要領。「ゆとり教育」の実施による公教育への不信が私立中学校受験熱をあおりたてる結果に。

その恩恵を塾業界全体が受けているとは限らないのです。少子化と塾乱立によって業界も競争激化。3極化が進み、決して経営が楽なわけではないようです。
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個別指導塾がじわりと拡大

「最近では、公立中学離れの流れを受けて、難関校でなくてもいいから私立に通わせたいという保護者が増えている」とのこと。

そのニーズにのって成長してきたのが、早稲田アカデミー市進、関西のアップなど。

通常なら塾の集客は、住宅地の多い主要駅周辺に教室を構えることが重要。ところが早稲田アカデミーなどは、日能研やサピックスのような最上位進学塾の近くに教室を構えて、その塾では難しすぎるという生徒達をうまく集めているようです。

難関校を狙う生徒達は、最上位の進学塾に通わないと合格が難しいのが実情です。しかし、それらの塾に通うには負担な生徒さんもいるはずで、そんな層を集めることに成功した塾もあるわけです。

以前の塾業界の主流は集団指導型でしたが、そのシェアを個別指導型の学習塾が奪う状況になっています。現在では市場シェアの3割を個別指導型が占めるようになりました。
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塾の補習を塾でする

生徒の個性や進度に合わせた指導が受けられるのが個別指導塾なのですが、別の側面もあります。

最近では、集団指導塾に通いながら、個別指導塾にも行く生徒が増えています。難関校を目指している子どもでも、苦手な教科が存在する場合、個別指導塾に通って弱点補強をしてるわけです。

個別指導塾は集団指導塾に比べて月謝が高額ですが、何としてもわが子を私立に入れたいという親御さんの熱望を叶える存在でも有ります。一部の個別指導塾では、最上位進学塾の補習を前面に出している熟さえあります。

塾業界は「親のニーズをいかにつかむか」の勝負を競っています。
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学習塾業界の勢力

最近の学習塾業界の動向は、
・最上位進学塾の指導についていけない生徒の一部を個別指導塾が取り込む。
・集団指導塾の多くも個別指導に進出。
・大手進学塾の一部は、最上位層への食い込みを狙う。
・個別指導熱の高まりで、一部の個人経営塾が大手個別指導塾のフランチャイズ傘下に。

最上位進学塾
ジーニアスエデュケーション(非上場)東京
 サピックス小学部を運営。首都圏トップの実績を誇る。
日能研(非上場)神奈川
 首都圏進学塾最大手
希学園(非上場)大阪
 関西圏で最高の実績。92年に浜学園から分離。
四谷大塚 東京
 首都圏の老舗だが経営悪化でナガセの子会社に。
浜学園(非上場)兵庫
 関西圏の名門。スパルタ式教育でも知られる。

個別指導塾
リソー教育(4714)東京
 トーマスを運営。個別指導塾には珍しく合格実績を公表。
東京個別指導学院(4745)東京
 個別指導の最大手。関西圏では関西個別指導学院。
明光ネットワークジャパン(4668)
 明光義塾を運営。FC制を導入して全国展開。

大手進学塾
早稲田アカデミー(4718)東京
 首都圏を中心に急進中。「体育会系」とも評される指導が特徴。
ワオ・コーポレーション(9730)大阪
 関西圏で能開センターなどを運営。
市進(4645)千葉
 首都圏で市進学院などを運営。
京進(4735)京都
 05年12月の講師による事件の影響はまだ残る。
栄光(9789)埼玉
 埼玉を中心に栄光ゼミナールなどを運営。
アップ(9630)兵庫
 阪神間を中心に開進館・進学館などを運営。
ナガセ(9733)東京
 首都圏で東進ハイスクールなどを運営。

学習塾全般
そろばん塾、習字塾などいわゆる町の私塾と呼ばれるような個人経営小規模塾や、
KUMON(公文)教室
進研チャレンジ教室(ベネッセ 9783)
もこの括りに含まれる
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